動物の腸内細菌

人間だけでなく、動物たちの腸内細菌についても紹介しておきたいと思います。
草食動物には、「前腸発酵動物」と呼ばれる牛やキリン、ヒツジやカンガルー、オカピー、と、「後腸発酵動物」の馬、ゾウ、サイ、カピパラ、ゴリラがいます。そして、これらの動物がもつ腸内細菌の種類はとても似ていることが分かっています。ようするに植物の分解をする方法ではなくて、「食事の種類」によって腸内細菌の種類が決まってくるということではないでしょうか。
最近では、昆虫のもつ腸内細菌についても調査が進んでいます。昆虫にも腸があり腸内細菌を持っていると言う事だけでも驚きでした。多くの動物や昆虫に捕食されるシロアリも、生態系の中で食物連鎖の生物の重要な栄養源となっており、腸内細菌を共生させています。
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上記の事からもわかるように食事に含まれる成分と腸内細菌は親密な関係にあります。
ゾウやサイなどの大型草食動物が植物だけで生きていけるのは、植物からタンパク質やエネルギーを作り出すことのできる腸内細菌を持っているからです。そして肉も食べる雑食の私たち人間は腸内細菌を良い状態に保つために肉と野菜のバランスをよくした食生活を意識して送ることがとても大切です。

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遺伝子系の研究の結果、竹や笹をたべるパンダには食物繊維を分解できる腸内細菌がないことが分かりました。本来は、肉もたべる雑食の腸を持つはずのパンダが、なぜ竹や笹だけでも食べて生きていられるのでしょう。
なぜならそこに腸内細菌が深く関わっているからです。「腸内細菌」は、私たち人間の腸内だけでなく、肉食動物や草食動物、そして昆虫の腸に存在していて、食事の成分や種類と密接な関わりをもちながら生育しているのです。

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